露出補正を覚えたところで実際に写真を撮っていると、その都度ダイヤルを回してプラス補正にしたりマイナス補正にするのが面倒だと思うことがありますよね。旅行や観光スポットに行ったときはいい写真を撮りたいからと仕方なくやるものの、何かいい方法はないものか・・・
そんな時は、AEブラケティングの設定をして露出が異なる3枚の写真を一度に撮影することができます。
この記事の目次
AEブラケティングとは?
あらかじめ「撮影コマ数」と「補正ステップ(露出差)」の設定を行えば、シャッターを切るたびに異なる露出で写真を撮ることができるので、毎回ダイヤルを回す手間が無くなります。
この方法を使うと露出補正で迷うことがなくなり、構図や撮影に集中することができます。
設定方法
■NikonD7100の場合
・MENU画面⇒カスタムメニューe6「オートブラケティングのセット」⇒「AEブラケティング」に設定をします。
▼次にカメラ本体のBKTボタンを押します。
▼表示パネルが変わるので、「メインコマンドダイヤルで撮影コマ数」、「サブコマンドダイヤルで補正ステップ(露出差)」を変更します。
ここでは、撮影コマ数を機種によっては5枚にすることができたり、補正ステップを「プラス側だけに3枚」「マイナス側だけに3枚」などと色々設定ができるようになっています。
▲表示されている画像の意味は、撮影コマ数3枚、補正ステップ±0.7EVなので、下にある例2のように写真を撮ることができます。
AEブラケティングの設定をすると表示画面のように「BKT-❙❚❙+」というような表示がされて、シャッターを押すたびに表示パネルのバーグラフが減っていきます。
■例)「BKT-❙❚❙+」⇒「BKT- ❚❙+」⇒「BKT- ❙+」
BKTの順序を変更したい場合は・MENU画面⇒カスタムメニューe7「BKTの順序」で変更することができます。
ここで注意しなければいけないのが、3枚撮りきらずにしているとBKTが途中になっているため、別の被写体を撮るときに意図しない露出になっている場合があります。
それを防ぐためにもAEブラケティングの設定をしているときは連写モードにしておくことをおすすめします。連写モードにしてシャッターボタンを押し続けるとと、撮影コマ数に応じて自動的にシャッターが止まるので便利です。
▼ちなみに、撮影中はいつでも解除することができます。
具体的な例
では、設定の仕方がわかったところで、実際にどうなるかを簡単に紹介します。
例1)露出差0.3 撮影コマ数±3枚
露出補正をマイナス側にすればいいのか、プラス側にすればいいのかわからないときは、両側の写真を撮るとどちらかが適正露出に近くなっています。
-0.3 | 0 | 0.3 |
---|---|---|
![]() | ![]() | ![]() |
露出差0.3の場合は違いがわかりづらいので、今度は0.7EVに変えてみます。
例2)露出差0.7 撮影コマ数±3枚
0.7EVを基準に「マイナス0.7」「補正なし」「プラス0.7」の3枚を撮っておくと違いがはっきりします。
-0.7 | 0 | 0.7 |
---|---|---|
![]() | ![]() | ![]() |
例3)露出差0.3 プラス補正に3枚
プラス補正にしなければいけないとわかっている場面では0.3EVを基準にプラス補正に3枚撮るといいです。
0 | 0.3 | 0.7 |
---|---|---|
![]() | ![]() | ![]() |
例4)露出差0.7 プラス補正に3枚
このように0.7EVを基準に撮ってしまうと1.3EVのときは明るすぎてしまうことがあるので、例3のように露出差は0.3を基準にした方がいいです。
0 | 0.7 | 1.3 |
---|---|---|
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例5)露出差0.3 マイナス補正に3枚
例3と同様に、マイナス補正にした方がいいと思ったら0.3EVを基準に写真をばらします。
-0.7 | -0.3 | 0 |
---|---|---|
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さいごに
僕は最近、観光スポットに行って花を撮ることが多いですが、いつも露出で悩んでしまいます。中々うまく撮影できないときは、AEブラケティング機能を使って撮影をすると、旅先でも残念な写真になることは少ないです。
写真が多くなってしまうデメリットはありますが、何度か撮影しているうちに露出の変化が覚えてくるのでとっても便利な機能です。
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